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◆補修サービス
様々な骨董品、美術品、楽器装飾等の補修を承ります!
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【受注に関するお知らせ】2023年9月14日
大変恐れ入りますが、現在のご依頼状況により、当面は新規の修理ご依頼につきまして、ご予約のみ受け付けることとさせて頂きます。お急ぎのお客様には大変ご迷惑をおかけしまして申し訳ございません。
期間につきましては2023年9月15日~2024年11月中旬迄とし、それ以降は通常の受注体制に戻します。但し、期間中にご予約頂いたお客様には、ご依頼に関するご相談、お見積りは承りますので、どうぞお申し付け下さい。以上、受注に関するお知らせとなります。
下記内容は補修例となります。宜しくご覧ください。
●薩摩琵琶「木枯」の螺鈿補修〈2012/4/20〉 | |
補修完成後の「木枯」 |
鹿児島県日置市伊集院町にお住まいの松崎玲子様から螺鈿部分補修のご依頼があり、数ヶ月をかけて補修を行いました。 薩摩琵琶「木枯」 薩摩琵琶「木枯」は江戸時代の薩摩の名工、伴彦四郎の作。表に松竹梅の彫刻が施され、裏には「木枯」の銘と和歌が刻まれています。 松崎玲子様所蔵の「木枯」は、明治10年9月24日、西南戦争・城山陥落の前夜、松崎様の曽祖父であり、薩軍軍医であった松崎瑞謙が、明朝の決戦をひかえた西郷隆盛ら薩軍兵士を前に別れの曲を弾奏されたと伝えられる名品です。その妙音は官軍の陣営まで聞こえ、鬼哭啾啾の思いを深めさせたとのこと。 演奏後、「生き延びて戦後の復興を」と西郷にいさめられ、瑞謙は城山を離れたと伝えられています。 〈裏面和歌〉 世のちりも いまわのくらし 久方の 月にこえすむ 木枯の風 七十二翁 知紀書 |
①螺鈿(松柄) 補修前 剥離・欠損が多数あり、螺鈿は白くくすんだ状態でした。螺鈿が浮き上がった様子や、無数の傷が見受けられました。このような重要な価値のある骨董品の補修には、特に慎重さと正確さが求められますので、状態をよく確認したのち、補修を開始しました。 |
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②補修作業 現存の螺鈿を取り外した松。螺鈿の形状が壊れないよう、ピンセットなどを使って慎重に取り外しました。螺鈿の下には下塗りの黒漆が現われてきましたが、螺鈿下、絵柄のない部分ともに、クリーニング作業を慎重かつ綿密に実施しました。 |
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③螺鈿(松柄) 補修後 剥離箇所への漆注入や、貼り直しを行うことによって、螺鈿の持つの輝きや色味を回復しました。欠損部は、毛彫りまで正確に再現し、補完しました。 |
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腰部全体〈補修前〉 | 腰部全体〈補修後〉 |
●櫛の螺鈿および漆塗りの補修 〈2012/3/30〉 | |
①補修前 螺鈿や漆塗りが剥がれ、残っている螺鈿も剥離しかかっているものが多数ありましたので、まず螺鈿の隙間から漆を注入するなどして、補強を行ってから補修作業に着手しました。 |
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②補完する螺鈿のCGシミュレーション 現存する螺鈿の図柄から、補完する螺鈿の形状を類推し、CGを使った再現シミュレーションを行いました。 ③螺鈿作り アワビ貝殻をバンドソーを使って大枠でカットし、現存螺鈿の厚み(0.3mm)まで砥石で研磨。厚みを合わせたところで、CGシミュレーションで作成した補完形状の通りに、バンドソー、糸鋸、ヤスリを使って、材料を正確に成形しました。 |
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④螺鈿の貼付と漆塗りの補修 切り出した螺鈿材料を漆で貼付し毛彫りを施工。その後、色味を調合した朱漆を周囲に塗り重ね、全体を磨き上げて完成となりました。 |
●香盒の螺鈿および漆塗りの補修 〈2017/01/20〉 | |
①補修前 螺鈿や漆塗りが剥がれ、残っている螺鈿は剥離しかかっているものが一部ありました。木材の素地上には漆喰もしくは錆(漆と砂を混ぜたもの)が塗られている状態でした。 |
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②螺鈿の取り外しと洗浄 現存している螺鈿は、かなり接着が弱くなっていると判断し、その全てを針、ピンセット、刃物を使って慎重に取り外しました。その後、取り外した螺鈿は水や溶剤を使って奇麗に洗浄しました。 |
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③下地調整と中塗り 現存の下地を研磨して平滑にしました。その上から漆を含浸させて補強し、更に錆や黒漆を幾重かに塗って、下地と塗面を強固なものにしました。 |
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④螺鈿作り 現存する螺鈿の接着跡を参考にして、補完する螺鈿の形状を原稿に描き起こし、青貝(アワビ薄貝)を加工しました。 |
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⑤螺鈿貼付と上塗り仕上げ 既存の螺鈿や新しく補填用に作った螺鈿を漆で貼付。その後、黒漆を塗り重ねてから螺鈿を研ぎ出し、全体を磨き上げて完成となりました。 |
◆割れた陶器、磁器を漆で接着して補修致します。金彩を施し、ご要望に応じて装飾も行います。
●金継ぎ/香炉〈2012/7/16〉 | |
金継ぎ完成後の「香炉」 |
ご実家から受け継いだ香炉の修理状態が良くなく、金継ぎで修理し直して欲しいとのご依頼があり、割れている蓋や取っ手の接着を一旦剥がして、再度金継ぎで修理し直しました。 永楽焼 永樂妙全の香炉 永楽焼とは、京焼の永楽家で代々作られる陶器のことで、江戸時代、文化(1804-1830年)間に永樂善五郎と呼ばれる京都の陶芸家が始めたものです。 この香炉は、底の印と収められていた桐箱の箱書きから、14代永樂得全の妻=悠が、永樂妙全として亡き夫の家業を引き継いだ時代に作られたものと考えられます。 |
蓋① 金継ぎ前/継ぎ不良 | 蓋② 湯煎/接着剤を剥ぐ | 蓋③ 麦漆で接着 |
蓋④ 箔押し/金箔を剥ぐ | 蓋⑤ 箔押し/金箔を貼る | 蓋⑥ 金彩/弁柄漆を塗る |
蓋⑦ 金彩/消し粉蒔き付け | 蓋⑧ 金彩/真綿拭き | 蓋⑨ 箔払い/完成 |
補修サービスの内容と流れ | |
①ご依頼内容の確認 | お客様から頂いた破損等に関するご内容をしっかりと確認し、適切な補修方法を検討した後、ご提案致します。 ※破損個所の画像をメールにてお送り下さい(補修可否の判断、見積りで必要です) |
②お見積りと納期の確認 | 想定される補修方法に基づき、材料費と作業時間を算出し、補修費用をお見積り致します。その際、お支払方法も確認致します。また、当方の予定と作業時間を確認し、納期をご相談致します。 |
③品物のご発送(当方へ) | 費用と納期をご了承頂きましたら、品物を当方へご発送して頂きます。 |
④補修作業 | 届いた品物を確認し、お客様へ品物到着と作業開始のご案内を致します。また、作業の進捗状況を時折メール等でご連絡致します。 |
⑤補修完了時 | 完成状態をメール(写真付)にてご確認頂きます。完成状態をご了承頂きましたら、代金のお支払い(お振込み)をご案内致します。 |
⑥品物の返送(納品) | ご入金確認後、速やかに品物を返送致します。 |
⑦メンテナンス | 納品後1年間は、当方の補修不良に関係したと認められる破損等につきましては無償で修理致します(その際の送料は当方で負担致します)。 *但し、お客様の過失により生じた汚れ・破損等は、補償内容の対象外とさせて頂きます。 |
〒810-0022
福岡市中央区薬院4-18-21-301
TEL/FAX 092-531-7399
※(有)カラープラネット内
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